実践しています。

up and ups just fine

たしかな手応え

f:id:tomoyayazaki:20201021151557j:plain

朝方の冷たい空気が気持ちいい季節

 

ようやく、数字とリズムと体感値が噛み合ってきた。これまで、月単位で色々なアプローチを試してきた中で、ここ最近はたしかな手応えを感じている。

 

 

まずは9月を終えて実施したMAF3000TTと4:15/km TTの結果から。

f:id:tomoyayazaki:20201007195405p:plain

↑ MAF 3000mTT定点観測の結果はこちら

 

145bpmを上限値としてのタイムが4:30/kmと、決して悪くはないが物足りなさの方が強い結果となった。体感的には4:20/km前後と思っていただけに、走り終えて時計を確認した時にはガッカリした。余裕を持って身体が動いている反面、心拍の上昇がとまらなかたのでペースを落さざる追えなかった。その日の体調も作用するので、ここは気楽に捉えておこう。

 

 

f:id:tomoyayazaki:20201007195756p:plain


↑ 4:15/kmペース 3000mTT定点観測の結果はこちら

 

一転して4:15/kmペースにおける平均心拍は149bpmと、PBの147bpmから2ポイント差のセカンドベストになった。実際に走っていても余裕があったのでこの結果自体は納得できる。ただ、今までであればMAFと4:15/kmのタイムトライアルには相関関係が強かった。例えばベストを出した今年の4月、MAFでは4:17/kmで走ることができたし、4:15/kmペースのTTでは147bpmで、結果がほぼシンクロした。対して今回の結果は4:15/kmペースだけが上向き、逆にMAFペースは落ちた印象となった。

今回の記事では、この結果に対して、取り組んだトレーニングと照らし合わせて考察したいと思う。

 

 

「特定の運動強度でパフォーマンスを上げるには、その強度の運動時間を増やすことが一番効果的なのではないか。」

 

夏以降、この仮説をテーマにトレーニングを続けてきた。

フルマラソンの4倍の尺で、かつ山域でのアップダウン。20時間を超える運動時間を考えれば、ダニエルズのVDOTをもとにトレーニングを組み立てても結果に直結しづらいと考えている。心拍数をベースに、いかに安定して動き続けられるかを物差しにして、今までもこれからもトレーニングを続けていく。何度も言っているように、身体にかかる負荷は少なくても、出力できる強度の平均値を上げていくためのアプローチを探し続けてきた。

そして、最近たしかな手応えを掴めてきたことがある。

145bpmでのパフォーマンスをあげたければ145bpmで走り続けるだけ。155bpmでのパフォーマンスをあげたければ155bpmで走り続けるだけ。ただそれだけ。いかにポイント練習を組み込んでも、その効果は直接的に還元されない。平均値をあげたいなら、平均値で走り続けることで、その平均値は上昇していく。たった一人の試行錯誤なので、理論と言えるような土台ではないけれど、自分にとっての最適解を弾き出すには、このアプローチを信じることに決めた。

 

8月からのトレーニングと言えば、ロードではもっぱら155bpmで走り続けている。日にもよるが、3:55〜4:30/km相当のペースである。テンポ走からマラソンペース走相当で毎度飽きることなく走っている。一度のトレーニングであれば大した負荷ではない。ただ、走って寝て、起きて働いて、また走る。この連続のなかで、ジョグという選択肢をもたずに繰り返すには、やってみると実にハード。故障のリスクも高まるからオススメはできないけれど、今のところ順調にやれている実感はある。

どんな種類の負荷を、どれくらいの頻度でこなせるのか。逆に言えばどうやって休足すれば回復するのか。一年がかりの試行錯誤がここにきて役に立っている。

 

実際に走っていても負荷に対する最適化は進んでいる手応えがある。155bpmで走り始めても平均して20km程度はペースを維持できるようになってきた。155bpmを上限値にして、出力は3:50〜4:15/kmで走り続けられる。20kmを過ぎて脚に疲労を感じはじめるタイミングで、だんだんと4:20〜4:30/kmへと減速していく。通勤ランなので信号待ちで止まることもあるけれど、日々このペースを維持しながらトレーニングを続けることができることに、自分自身たしかな手応えを感じている。

3000mTTのテストでベストを記録したのは今年の4月。この頃は往復の通勤ラン(片道14km)を4:10/km設定で走っていた。3月までは毎週インターバルを続けていた。確かに、テストで走るような比較的短い距離の中では設定心拍に対して高い出力ができたと自覚しているし、実際に随分と余裕だった。

対して、通勤ランという14kmの尺(外出自粛による制限)の中で最適化された感も強く、より長い距離を走ろうとした時に、心拍ドリフトが始まるタイミングも今より全然早かった。また、脚の怠さも感じやすく、端的に言えば結果的にマラソンを走る身体にシフトしていった。

この危機感が分岐点となり、感染状況を伺いながら今のトレーニングに舵切りをした訳だ。そして、長い距離を走ってもペースが維持できる身体ができてきた。

 

tomoyayazaki.hatenablog.com

 

期待していたのは、狙った強度よりも少し高い負荷を与えることで、平均値が引き上げられることだった。155bpmで走り続ければ145bpmも出力が上がると思っていたが、9月のテストでは効果が見られなかった。日々走っている体感値としても、155bpmの最適化は進んでいるが145bpmはそれほどでもない。このあたりは要観察。

あとは高めてきた”走ること”の最適化をトレイル上でも発揮できるように、山でのトレーニングも工夫していくこと。この辺りはまた今度触れたいと思う。

 

気づけば10月も半ばを過ぎたけど、”継続は力なり”を信じて積み上げます。