実践しています。

up and ups just fine

実践・ミクロサイクル

ランニング・フォーミュラや、アドバンスト・マラソントレーニングを読むと16週間を1サイクルとして、週単位でミクロサイクルを設定し、段階的に負荷を上げていく。メゾサイクルとしては、ランニング・フォーミュラーの場合は高強度から距離にシフトしていくのに対して、アドバンスト・マラソンレーニングの場合は距離からスピードに移る。どちらも基本的に「ジョグ+ポイント練習+週末のロング走」の3要素から構成されていて、走行距離を伸ばす時期はジョグの距離が伸び、ポイント練習の内容によって強度にメリハリをつけている印象がある。

 

自分の場合はトレーニングの基礎がマフェトン理論から始まったこともあり、今でもトレーニングのバリエーションはかなり少ない方だと思う。それはマフェトン理論が特定の強度しか用意されていことと、メニューが絞られているので効果を特定しやすいという成功体験があるからだ。

また、もっと速くなりたいという当然に気持ちはあるけれど、コンペティションだけのために走っている訳ではなく、もっとランニングを理解したいという気持ちも同じようにあるので、トレーニングプログラム各々の効果を、実践をもとに咀嚼したい、時間はかかっても実体験で血肉に変えていきたいという想いがあるからだ。

 

検証をしながら、同時に成長をしているつもりなのでどうしても時間はかかる。参考書は読みつつも、攻略本がある訳ではないので、その時々に必要だと感じたメニューを取捨選択して実践している。つまり、検証をするためにはミクロサイクルは1週間では短く、もっと長い期間で捉えている。結果的に前回の記事の通り、マクロサイクルも1年と捉えている。

 

tomoyayazaki.hatenablog.com

 

僕の場合はミクロサイクルを1ヶ月単位にしてメニューや質・量のバランスをアレンジしている。例えば、MAFの場合は強度としての質は一定である。そうなると一回に走る距離を伸ばすことが質(強度)をあげることになり、週あたりに走る回数を増減させることが量の調整となる。

また、今取り組んでいる脱マフェトン理論の検証も、スピードという強度の物差しが生まれたとは言え、何パターンものスピードで強度調整をする訳ではなく、ミクロサイクル内では一定のスピードで走り続ける。そうすることで特定の質(強度)において、どんな効果があるかを検証しやすい状況を確保している。検証方法は月末に3000m MAF走、3000mペース走(4:15/km)、そして5000m TTとしているが、あくまで補足として捉えていて、実際は週単位で感じる身体の負荷状況で効果を判断している。

 

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3月の練習結果

上の図はちょうど先月やっていたトレーニングだ。

テーマは通勤ランの片道14kmという距離は一定で、コアタイムの速度を4:15/kmとした。

Week1は1回の運動負荷に耐えられるかを実感する週。週に1回しかできないか、週3ならなんとかやれるのか、初めてのペース設定だからその塩梅を探る週とした。

Week2は前週でできた週2回に対するチャレンジとして週3回走った。

Week3は疲れもあったので、回復週という意味も持たせて2回だけ4:15/kmペースで走った。

最終週のWeek4はこのペースが慣れたことを確認するために回数を増やす。同時に、一回一回で感じる疲労を咀嚼して翌月のアプローチを考える。

 

3月は極端な例だけれど、今までも同じようにやってきた。

MAFの場合ならペースは一定にして、週によって回数を増やしていく。増やした回数に慣れれば翌月は回数を少し減らして、その分一回の距離を伸ばす。距離に慣れたら、さらに回数を増やす。
 

こうすることで1ヶ月をつかって負荷に対する免疫を徐々につけていく。実際、Week1は新しい挑戦なのでなかなかにしんどいことが多い。Week2で強度(速度or距離or回数)に対する慣れを少しだけ感じる。Week3でいくらか余裕が生まれて、Week4は慣れたことに確証を得る。

そんなサイクルで回している。 

 

ただ、月末のテストをしても思った結果がでるとは限らない。仮設をもとにアプローチを決めているので、数値上の結果が伴えば自信になる。裏切られることもあるけれど、練習メニューが少ないので原因の特定もたやすいから悩む必要はない。

 

何度も言うけど、たしかに時間はかかる。でも効果の検証ができて、走力は確実つく。なぜなら検証という目的があるので、そのためには定期的に走り続けなければいけない。そして、気がつくと目的だった検証を忘れて、その日その日に狙ったワークアウトをこなせたかどうかが大事になってくる。

走る行為そのものが目的になれば、無意識に高いレベルにいけるはずだ。

そうなればこっちのものだ。